【プロ解説】「お金が貯まらない」人の特徴6選と今日から変わる3ステップ

節約で支出を減らす

はじめに:努力しているのに貯まらないのはなぜ?

「節約しているのに貯金が増えない」「ボーナスをもらっても、気づけば残っていない」

そんな悩みを抱える人は少なくありません。多くの方が「お金が貯まらない=自分の努力不足」と考えがちですが、実際には、“お金が貯まる仕組み”を持っていないだけのケースがほとんどです。

私自身、社会人として働き始めた頃、家計簿をつけて支出を可視化することから始めましたが、それでも「無駄な支出」に気づき、貯蓄を軌道に乗せるまでには試行錯誤がありました。

金融業界で長く働く中でも、「収入の多い人ほど、意外とお金が貯まっていない」現実を何度も見てきました。つまり、「年収」よりも「仕組み化されたお金の管理力」が鍵を握っているのです。

この記事では、まずお金が貯まらない人に共通する6つの特徴を整理し、次に今日から実践できる3つの改善ステップを紹介します。読後には、あなたも「貯まる体質」への具体的なロードマップが手に入ります。


お金が貯まらない人の特徴6選

「貯まらない」原因は、あなたの意志の弱さではなく、仕組みの穴にあります。

1. 収支を把握していない

もっとも多いのが「自分が何にいくら使っているか分からない」状態です。毎月なんとなくお金が減っていく感覚のままでは、どこを直せばいいのかすら見えません。家計簿をつけていない人は、そもそも“貯まる基盤”が存在しないのです。

2. 固定費が高すぎる

家賃、通信費、保険、車、サブスクリプションなど、「毎月自動で出ていくお金」が多い人は要注意です。節約は我慢ではなく、「固定費を削る仕組みをつくる」ことが重要。ここを見直すだけで、月数万円単位の改善が可能になります。

3. 「余ったら貯金」発想

お金が貯まる人は「先取り貯金」が習慣化しています。反対に「余ったら貯金しよう」と考える人は、ほぼ確実に貯まりません。人間はあれば使う生き物。自動的に貯まる仕組みを整えるのが第一歩です。

4. キャッシュレスで支出感覚が麻痺

キャッシュレス決済は便利ですが、支出を「痛みなく」できてしまうため、知らず知らずに使いすぎてしまいます。利用明細を定期的に確認しない人は、自分の支出に対する意識が低下しているため、特に注意が必要です。

5. セールやポイントに弱い

「今だけ〇〇%オフ」「ポイント5倍」に反応して不要な買い物をする。お得に見えても、不要な支出なら“損”です。節約上手は「必要なときに必要なものを買う」人であり、割引のために支出する人ではありません。

6. 投資を怖がって何もしない

「リスクが怖い」と投資を避け、現金だけで保有していると、資産はインフレに負けて目減りしていきます。長期・分散・積立という正しい知識を持てば、むしろ“リスクを抑えながら増やす”ことが可能です。


今日から変わる!貯まる体質をつくる3つの改善ステップ

貯まらない原因が分かったら、次は行動を変える仕組みを導入しましょう。

改善ステップ① 収支を“見える化”する:原因の特定

貯まらない原因のほとんどは「自分の支出を把握していないこと」にあります。まずは、収支を可視化して「お金の流れを明確にする」ことが最優先です。

  • おすすめは家計簿アプリの活用:マネーフォワードMEやZaimなどのアプリなら、銀行口座・クレカ・電子マネーを自動連携でき、ほぼ手間なく家計全体を把握できます。
  • 完璧を目指さない:「固定費」「変動費」「投資」の3分類で十分です。
  • 目的は「気づき」:まずは1か月だけ記録して、「意外と使っていた項目」を見つけることが目的です。私自身、社会人1年目で「付き合いの飲み会代だけで月4万円超えている」ことに気づき、翌月から自然に支出を減らせました。

重要なのは、“知ることで行動が変わる”という体験を積むことです。

こちらもご参考にしてください。
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改善ステップ② 固定費を見直す:構造的な節約

家計改善で最も効果が大きいのは、固定費の削減です。なぜなら、一度見直せば“毎月自動で節約が続く”からです。

固定費の項目見直しポイント節約の本質
通信費格安SIMに替えるだけで年間5〜10万円の節約が可能。生活の満足度が変わらない無駄を削減。
保険医療保険・がん保険は公的保障を確認してから加入を検討。貯蓄型保険は原則不要。不要なリスクに過剰に備えるコストを削減。
住居費家賃は手取り収入の25%以内を目安に。最も大きな支出構造の最適化。
サブスク使っていないサービスの自動課金を全て停止。「支払っていることすら忘れている無駄」を排除。

これは「我慢する節約」ではなく、「無駄を見直して自由を取り戻す節約」です。この支出構造の最適化によって、手取り収入が同じでも可処分所得が増加します。

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改善ステップ③ 投資で“お金を働かせる”:資産増加の仕組み化

節約だけでは、貯金は守れても“増えません”。インフレが進む今、現金だけに頼るのはリスクです。ここで重要なのが、お金を働かせる=投資という発想です。

  • 最初のステップは「つみたてNISA」:投資というと「リスクが怖い」と感じる人が多いですが、まずは非課税制度の「つみたてNISA」で少額から始めましょう。
  • 重要なのは「継続できる仕組み」:利回りを狙うよりも、市場の上下に振り回されず、時間を味方につけることで複利が働きます。
  • 支出意識も高まる:投資を始めると、自分のお金の流れに敏感になり、支出への意識も高まります。

節約と投資は対立するものではなく、「支出を整えて、余剰を増やし、それを運用する」──この流れこそが最強の仕組みです。

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💰 【Bonus Step】収入を増やす:貯蓄を加速させる最終手段

もし、上記3つの基本ステップで支出を限界まで削減し、投資も始めているのに貯蓄スピードに満足できない場合は、「収入の増加」にチャレンジしましょう。

貯蓄=収入 – 支出 というシンプルな式において、支出削減には限界があるからです。

  • 稼ぎ手を増やす:パートナーがいる場合は、世帯収入全体を増やすことを検討しましょう。
  • キャリアアップ・転職:今の職場で昇進や資格取得を目指す。あるいは、より給与水準の高い会社へ転職するのも有効です。

収入が増えた分、生活レベル(支出)を上げなければ、そのまま貯蓄に回るため、貯蓄のスピードは格段に上がります。


まとめ:お金が貯まらないサイクルを断ち切り、自由を手にするために

お金が貯まらないのは、あなたの性格や努力の問題ではありません。見えない支出構造のまま、無意識にお金を流してしまうことが原因です。

今日からできる3つのステップは、次の通りです。

  1. 収支を見える化する:どこに穴があるかを知る。
  2. 固定費を見直す:毎月自動で貯まる仕組みをつくる。
  3. 投資でお金を働かせる:インフレに負けない仕組みを構築する。

この3つを仕組み化すれば、「気づいたらお金が貯まっていた」状態に自然と近づきます。

収入の多さより、お金の使い方と管理力が、あなたの人生の自由度を決めるのです。


この記事の内容が、あなたの「貯まる体質」への転換を後押しできれば幸いです。

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