はじめに
人生はお金を持っている人が勝ちでも、幸せでもありません。早くFIREすることが人生の目的でもない。幸せに生きることこそが人生であり、後悔のなるべく少ない人生を過ごしたいと思っています。
FIRE達成して思うことは、現在と未来のバランスは永遠の課題だということです。
よくある失敗パターン:あなたはどちらのタイプ?
FIRE を目指す人や貯蓄を頑張っている人には、大きく分けて2つの失敗パターンがあります。
失敗パターン①:貯めすぎて「今」を犠牲にするタイプ
こんな行動をしていませんか?
- 友人の結婚式や飲み会の誘いをすべて断る
- 旅行は一切行かず、デートも「お金がかかる」と避ける
- 趣味や自己投資にお金を使わず、ひたすら貯金
- 食費を極限まで削り、健康を害する
このタイプの人は、将来の不安が強すぎて現在の幸せを見失っています。70代で数千万円の資産があっても、20代の友情や恋愛、30代の体力や行動力は取り戻せません。
私自身、20代で貯蓄率70%を達成しましたが、もっと友人と旅行に行けばよかった、もっと遊びに時間を使えばよかった、自己投資にもっとお金を使えばよかったという後悔があります。
失敗パターン②:使いすぎて「未来」を考えないタイプ
こんな行動をしていませんか?
- ボーナスが出たらすぐに使い切る
- 収入が上がったら生活水準も自動的に上げる
- クレジットカードの支払いが常にギリギリ
- 老後資金や教育資金の計画がない
このタイプの人は、「アリとキリギリス」のキリギリスそのもの。今が楽しければいいという考え方では、病気や怪我、老後の生活、子供の教育など、人生の重要なイベントに対応できません。
どちらのタイプも不幸です。重要なのは、現在と未来のバランスを取ることです。
お金を貯めることの難しさ
1. 未来に向けて、お金を貯めまくることが正しいとは限らない
私はもともと浪費家ではなかったため、お金を貯めることが実はそんなに難しいものではありませんでした。若いころは貯蓄率70%を超えていたこともありました。
ただ、それが本当に良かったのかを考えると、一概にそうではなかったと思います。
交友関係を広げる、恋愛をする、友人と旅行に行く――これらは20代でしかできないことがたくさんあります。30代には30代でしかできないこともあります。
70代でお金がたくさんあっても、20代のようにたくさん食べられるわけでもないですし、恋愛を謳歌することもありません。海外旅行についても体力的に億劫になるなど、お金の価値を引き出すのが難しくなってきます。
20代の100万円と70代の100万円の価値は違うと思っています。(もちろん70代でしかできないこと、できることもたくさんあるのは理解しています。)
なので、とにかく貯蓄率を上げまくれば人生が幸せになるものではないと考えています。
2. 現在の欲望にフォーカスすればいいものでもない
上記と逆で、今の欲望に従ってお金を使ってしまうと、それも問題です。
- 老後資金の準備ができない
- 病気・怪我など予期せぬ出費に対応できない
- 住宅資金・子供の教育資金などライフプランが成立しない
いわば、アリとキリギリスのキリギリスのようなものです。将来苦しむことになりかねません。
年代別:現在と未来のバランスの取り方
年代によって、お金の使い方と貯め方のバランスは変わります。
20代:経験と貯蓄習慣の両立
この年代の特徴
- 体力・時間・好奇心がピーク
- 失敗してもやり直しがきく
- 複利効果を最大限活かせる時期
バランスの取り方
- 貯蓄率の目安:収入の20〜30%
- 積極的に投資すべきもの:自己投資(資格、スキル習得)、人間関係(友人との旅行、飲み会)、恋愛や結婚資金
- 始めるべきこと:つみたてNISAなど少額からの投資習慣
注意点 交友関係や恋愛、旅行など、20代でしかできない経験にお金を使うことは「浪費」ではありません。ただし、ブランド品や見栄のための支出は避けましょう。
関連記事:【初心者向け】投資より大事!貯蓄を今すぐ始めるべき理由と継続の仕組み
30代:ライフイベントと資産形成の加速
この年代の特徴
- 結婚、出産、住宅購入などライフイベントが集中
- 収入が増え始める時期
- まだ体力があり、子育てにも対応できる
- 子供が小学生ぐらいまでが貯め時
バランスの取り方
- 貯蓄率の目安:収入の30〜40%
- 積極的に投資すべきもの:家族との時間と思い出づくり、子供の教育、健康維持
- 注意すべきこと:生活水準を上げすぎない。FIREを目指す人は貯蓄率を上げるタイミング
注意点 収入が増えても、生活水準を上げすぎないことが重要です。子供が小さいうちは家族旅行、習い事など、お金よりも「一緒にいる時間」が価値を生みます。
関連記事:生活水準を上げないコツ|お金が貯まる人の共通点と今日からできる実践法
40代:リタイア計画の具体化と経験への投資
この年代の特徴
- 子供の教育費負担が大きくなる
- 老後が現実的に見えてくる
バランスの取り方
- 貯蓄率の目安:収入の20〜30%(可能であれば)
- 積極的に投資すべきもの:子供の教育、自分の健康とスキルアップ、趣味の深化
- 具体的に計画すべきこと:リタイア時期とFIRE資金の試算
注意点 子供の教育費で貯蓄が難しい時期ですが、老後資金も並行して準備が必要です。また、親の介護問題も視野に入れておきましょう。
関連記事:老後のインフレ対策|物価上昇に負けない生活設計と現実的な3つの対策
50代以降:資産の保全と人生の仕上げ
この年代の特徴
- 50代前半は教育費のピーク、後半は子供が独立し、教育費負担が減る
- 体力の衰えを感じ始める
- リタイアが目前に
バランスの取り方
- 貯蓄率の目安:収入の10〜20%、(子供独立後)20~30%
- 積極的に投資すべきもの:健康維持、やり残したことへの挑戦、配偶者との時間
- リスク管理:資産のリバランス、インフレ対策
注意点 「お金を使うべき時期」でもあります。体力があるうちにやりたいことをやる。ただし、老後の生活費とインフレ対策は忘れずに。
関連記事:インフレに強い投資とは?物価上昇に負けない資産の考え方
重要なのは「バランス」
要は、現在と未来のバランスを取ることが重要だと考えています。
ではどのようにバランスをとっていけばいいのか、いくつかアイデアをお伝えします。
現在と未来のバランスを取る4つの対策
対策1:チャーリー・マンガーのように、死亡記事を書いてそれに沿った人生を歩む
バフェットの名言に、こんな言葉があります。
「自分の死亡記事を書いて、それに恥じない生き方を考えてみるべきだ。」
バフェットはこの方法を、人生の優先順位を正しく保つための「究極の逆算思考」として提案しています。
- 「どう思われたいか」を定義する: 自分が死んだとき、友人や家族にどんな言葉で送り出されたいかを想像します。
- 「愛」を基準にする: バフェットは成功の究極の指標を「自分に愛してほしいと願う人たちが、実際に自分を愛してくれているか」だと語っています。
- 今の行動を修正する: もし死亡記事に「誠実な人だった」と書いてほしいなら、今この瞬間に不誠実なことはできないはずだ、という倫理観のチェックになります。
自分が死んだ時にどう思われたいかを記事にしてみましょう。
これを行うことで、自分が望む本質に気づくことができます。必要なものと必要でないもの、本当はやりたいこと、やりたいと思っていたことが実は周りに流されているだけのものかもしれません。
また自分が望む姿は、意外とお金を多く必要とするものではないと気づくでしょう。私もそうでした。
対策2:タイムバケットの活用
タイムバケットとは、人生を時間軸で区切って「やりたいことリスト」を整理する手法です。
ステップ1:バケットリストをつくる
まず、お金のあるなしを無視して、やりたいことを思いつくままに書いてみてください。
ステップ2:時間軸で区切る
その後、それを人生の5年間隔や10年間隔に分けて整理してください。
例:
- 20代:世界一周旅行、起業に挑戦
- 30代:家族との時間を増やす、マラソン完走
- 40代:趣味を極める、地域活動に参加
このように整理することで、「今しかできないこと」が明確になります。
対策3:欲望に優先順位をつける、満足度の低いモノを切り捨てる
タイムバケットの中で優先順位をつけましょう。
やりたいことリストで時間的・予算的に問題ないのであれば、切り捨てる必要はありません。ただし、現実的に不可能なものや、リストを眺めて満足度が低そうなものは切り捨てましょう。
時間もお金も有限です。
本当に大切なものに集中することで、人生の満足度は大きく向上します。
対策4:予算の範囲内で実行する
20代、30代でしかできないことがあるからと言って、借金をしてまでやることは反対です。家計が黒字の範囲内でお金は使うようにしましょう。
また、現在と未来のバランスが重要なので、収入の10%程度など一定程度は未来に回すことをお勧めします。
関連記事:【実例】地味だけど確実に数千万円貯まった家計管理術|共働き夫婦がFIREを達成した方法
まとめ
FIREを達成した今だからこそ言えることがあります。
人生は、現在と未来のバランスをどう取るかが永遠の課題です。
- 貯めすぎても、今を犠牲にしてしまう
- 使いすぎても、未来が不安になる
大切なのは、自分が本当に望む人生を明確にし、その実現のために今と未来に適切に投資すること。
年代ごとに適切なバランスは変わります。20代は経験に、30代はライフイベントに、40代以降は老後の準備に、それぞれ重点を置きながら、常にバランスを意識しましょう。
死亡記事やタイムバケットを活用して、後悔のない人生設計をしてみてはいかがでしょうか。
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