長期投資を語る上で欠かせないのが「複利」という考え方です。
私は毎月5万円をコツコツ積み立てて投資していますが、この習慣の背景には「複利の力」があります。そしてそれは、ただ知識として知っているだけでなく、心の支えとしても機能してくれます。
今回は、「複利とは何か」「なぜ長期投資が重要なのか」を、できる限りやさしく解説します。
複利とは、「雪だるま式にお金が増える仕組み」
複利とは、投資で得た利益をさらに投資に回すことで、お金が雪だるま式に増えていく仕組みです。
たとえば、年利5%で100万円を運用すると、1年後には105万円になります。このとき増えた5万円も次の年には運用の対象となり、2年目にはさらに利子が付きます。こうして、利子が利子を生む状態が続いていくのです。
月5万円を30年積み立てるとどうなるか?
それでは実際に、「月5万円を年利5%で30年間積み立てた場合」の資産の推移を見てみましょう。
※以下は、Excelでシミュレーションしたグラフの一例です

こちらが、月5万円の積立投資を30年間続けた場合の複利効果を示すグラフです。
- オレンジ線(運用後の資産総額)が、年利5%の複利運用を行った場合の資産の伸びです。
- 青い線(元本)は、単純に積み立てた金額の合計です。
前半は「思ったほど増えない」が普通です
グラフを見ると、最初の10年~15年くらいは元本と資産額の差がそれほどありません。むしろ「これ、本当に意味あるの?」と感じるかもしれません。
でも、ここが一番大事なポイントです。
複利の効果が本格的に効いてくるのは、後半になってから。
たとえば30年間のシミュレーションでは、元本は1,800万円(5万円×12ヶ月×30年)ですが、最終的な資産は約4,180万円になります。つまり、半分以上は「増えたお金(利益)」なのです。
「一発当てたい誘惑」に負けない
SNSやYouTubeを見ていると、「短期間で何千万円稼ぎました!」といった情報が飛び込んできます。
たしかに、短期間で資産を大きく増やす人も存在します。でも、そうした成功はごく一部で、多くは運やリスクの裏返しです。
私たちが目指すべきは、じわじわと「確実に」資産を育てること。
複利を味方にするには、時間と忍耐が必要です。裏を返せば、時間さえかければ、特別な才能や知識がなくても資産を築くことができるのです。
バフェットの資産の85%は「60代以降」に生まれた
実際に、世界的な投資家ウォーレン・バフェット氏も、資産の大半を60代以降に築いたことが知られています。
著書『サイコロジー・オブ・マネー』では、バフェットの資産845億ドルのうち、815億ドルが60代半ば以降に増えたものだと紹介されています。
つまり、バフェットの偉業は「すごい投資法」ではなく、「若い頃から投資を始め、長く続けたこと」によるものだとも言えます。
複利を最大限に活かす4つのコツ
複利の力を味方につけるには、次の4つがカギになります。
1. 早く始めること
複利の最大の武器は「時間」です。運用期間が長ければ長いほど、利息が利息を生む効果は加速していきます。少額でもいいので、できるだけ若いうちから始めることが、将来の大きな資産形成につながります。
2.積み立てを継続すること
毎月一定額をコツコツと積み立てていく「積立投資」は、長期投資と非常に相性が良い方法です。
感情に左右されず、淡々と投資を続けることが大事です。相場が下がった時でも、機械的に購入を続けることで、将来の値上がりに備えられます。
→ 複利は「時間」が最大のパワー源。10年、20年という単位でじっくり育てましょう。
3.無理のない範囲で投資すること
余裕資金で運用しましょう。 生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)を確保した上で、余剰資金で投資を始めましょう。私は保守的なので3年程度は確保していますが、自分の性格・考えで調整してください。
生活に支障が出るほどの金額を投資に回してしまうと、いざお金が必要になった時に売却せざるを得なくなり、長期的な運用が中断されてしまいます。
4.短期的な値動きに一喜一憂しない
市場の変動を受け入れましょう。 短期的なマイナスリターンは長期的な投資の過程の一部です。市場全体は長期的に成長する傾向があるため、一時的な下落は「安く買えるチャンス」と捉えましょう。
長期投資では、株価が一時的に下落する場面が必ずあります。その際に慌てて売却してしまうと、これまでの複利効果が台無しになってしまいます。
まとめ:複利は「信じた者勝ち」
複利は、最初の数年では効果を感じづらいですが、信じて続けた人にだけ大きなリターンをもたらします。
だからこそ、派手な儲け話や一発逆転に惑わされず、時間をかけてお金を育てる姿勢を持つことが、経済的自由への近道です。
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