「老後2000万円問題」などの不安を煽る言葉が目立ちますが、実際には日本の年金制度はとても手厚く設計されています。大切なのは正しく理解して、備えること。
この記事では、年金制度の概要と、FIREを目指す私の視点から「安心できる老後」のための考え方をお伝えします。
年金制度を正しく理解する
日本の年金制度は2階建て構造です。
- 1階:国民年金(基礎年金)
- 2階:厚生年金(会社員・公務員など)
自営業者は国民年金のみの加入ですが、会社員であれば自動的に厚生年金にも加入しています。
老後の支出は本当にそんなにかかる?
- 65歳以上夫婦世帯:支出平均約27万円/月(うち消費支出約25万円)
- 65歳以上単身世帯:支出平均約15.5万円/月
出典:総務省「家計調査年報」より
年収500万円の人が40年加入した場合の年金額
モデルケースでは、年金受給額は次のようになります。
- 基礎年金:約6.5万円/月
- 厚生年金:約9.5万円/月
- 合計:約16万円/月(夫婦なら32万円も期待可能)
つまり、夫婦共働きであれば平均的な老後支出を十分にカバー可能です。
長生きリスクに備える「+αの資産形成」
制度は手厚いとはいえ、長寿化が進む現代では資産形成も重要です。
- つみたてNISA・新NISAでの資産形成
- 企業型DCやiDeCoの活用
- 支出の最適化(生活水準を上げない)
これらを活用することで、将来の安心度は飛躍的に高まります。
まとめ|必要以上に不安になる必要はない
- 公的年金制度は「老後生活の柱」として機能している
- 正しく理解すれば、必要な備えが見えてくる
- 資産形成で安心をさらに強化できる
私自身、FIREを目指す中でも「公的年金の活用」は前提としています。
年金受給額の早見表(参考)
年収 | 基礎年金(月額) | 厚生年金(月額) | 合計(月額) |
---|---|---|---|
300万円 | 6.5万円 | 6万円 | 12.5万円 |
400万円 | 6.5万円 | 8万円 | 14.5万円 |
500万円 | 6.5万円 | 9.5万円 | 16万円 |
600万円 | 6.5万円 | 11万円 | 17.5万円 |
※40年厚生年金加入を前提とした試算。個人条件により異なるため、詳細はねんきんネット等をご参照ください。
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